お腹が空いているはずなのになぜ食べない?-歯科衛生士ミッキーの離乳食研究 一般的な離乳食と手づかみ離乳食の違い⑫-

赤ちゃんがお母さんに抱っこされている様子
目次

1. 歯科衛生士 ミッキーの離乳食研究とは 

こんにちは!歯科衛生士のミッキーです。 
私は10年以上にわたって、赤ちゃんの「噛む力」を育むための離乳食研究を行っています。 

このブログでは、ミッキーの離乳食研究として、 「一般的な離乳食」と「手づかみ離乳食」の違いについて、管理栄養士と共に研究を進め、一般的な離乳食から手づかみ離乳食へと移行をまとめたものです。 

本日の研究テーマは「お腹が空いているはすなのになぜ食べない?」です。 

2. イヤイヤ期 

イヤイヤ期は、子どもが「自己」を発見し始める大切な成長の一歩です。心理学ではこの時期を「第一反抗期」と呼び、1歳半〜3歳頃に多く見られます。 
子どもはこの時期、自分の意思や欲求があることに気づきます。しかし、まだ言葉で上手に表現できず、「イヤ!」と感情でぶつけてしまうのです。 

実はこの“イヤ”には、自我の拡大だけでなく、脳の発達も関係しています。 
脳科学の研究によると、感情を司る部分(扁桃体)は早くから活発に働きますが、自分の感情をコントロールする前頭前野は未発達なため、うまく調整ができない状態です。そのため、大人には些細に思えることでも、子どもにとっては大きなストレスとなり、泣いたり怒ったりしてしまいます。 

この時期に大切なのは、「ダメ!」と頭ごなしに否定するのではなく、まず子どもの気持ちに共感すること。

「イヤだったね」「自分でやりたかったんだね」と受け止めるだけで、子どもは安心し、落ち着きを取り戻すことが増えていきます。 

イヤイヤ期は親にとっても試練ですが、同時に親子の信頼関係を育てる貴重な時期でもあります。毎日完璧に向き合う必要はありません。疲れたときは「今日はこれで良し」と、自分にも優しく。イヤイヤ期は、子どもとママが一緒に成長していく時間なのです。 

3. 本日の離乳食研究:お腹が空いているはすなのになぜ食べない? 

Aちゃんは1歳4ヶ月になりました。これまではご機嫌に離乳食を食べていたAちゃんですが、この日はいつもと様子が違い、ママから離れず椅子に座ろうとしません。 

お腹が空いていないのかな?とママに聞いてみると朝7時頃に食べてから12時まで何も食べていないとの事でした。離乳食を食べない理由として「お腹が空いていない」と言うことが多々ありますが、Aちゃんは違うようです。 

もしや・・・Aちゃんにもイヤイヤ期が始ったようです。 

今までもイヤイヤ期が始まったお子さんが「離乳食を食べない」という現象が多く見られました。大好きな味噌汁をママが促すと、Aちゃんは手で「いらない」と意思表示をしていました。 

少しするとAちゃんは自ら離乳食を手づかみ食べ始めました。お茶わんに手を入れお粥も手で食べ始めました。するとAちゃんはお茶碗を味噌汁のようにすすり食べしました。 

その食べ方が楽しかったのか、Aちゃんはご機嫌になりました。こういう時に保護者は「そんな風に食べないの」と言いがちですが、イヤイヤ期には逆効果になります。 

イヤイヤ期には感情の起伏が激しいためか、離乳食の食べる量が減る傾向にあります。保護者は食べる量が減ると心配になりますが、一時の事なので心配はいりません。 

Aちゃんの「お腹が空いているはすなのになぜ食べない?」理由は、イヤイヤ期の現象だったようです。 

最後はいつものAちゃんにもどり、『ご馳走様』の合図である手を合わせ、ニコニコ笑顔でした。 

4. まとめ 

今回の研究では、1歳4ヶ月のAちゃんを通して「イヤイヤ期」と「離乳食の拒否」の関係を観察! 
Aちゃんは朝食後から何も食べておらず、空腹のはずなのに食事を拒否。実は、イヤイヤ期の現象が現れていたんですね。 

この時期の子どもは脳の感情部分(扁桃体)は活発でも、コントロールする前頭前野はまだ未発達。そのため、自己主張がうまくいかず「イヤ!」で表現することが多いです。 

Aちゃんも、最初はママの促しを拒否。でもしばらくして自ら手づかみで離乳食を食べ始め、最後にはニコニコで「ごちそうさま」ポーズ✨ 

ポイントは、「無理やり食べさせない」「否定しない」「子どもの気持ちをまず受け止める」ことです。

イヤイヤ期の“食べない”は一時的なことが多いので、焦らず付き合ってあげましょう。イヤイヤ期は子どもの気持ちが切り替えできるように対応すると良いですよ。 

赤ちゃんがお母さんに抱っこされている様子

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